将棋コラム

22年ぶりのアマ竜王へ。第31回アマチュア竜王戦全国大会の様子をご紹介!

22年ぶりのアマ竜王へ。第31回アマチュア竜王戦全国大会の様子をご紹介!

ライター: 渡部壮大  更新: 2018年07月05日

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6月23、24日に第31回アマチュア竜王戦全国大会が東京都港区「チサンホテル浜松町」にて開催された。全国の都道府県の予選を勝ち抜いた代表54人に招待選手2人を加えた総勢56人で行われる。優勝賞金50万円の他、上位入賞者は第32期竜王戦へアマチュア代表として出場できる魅力のある大会だ。また、アマ竜王戦は全国大会で唯一優勝者にアマ七段が贈られる大会でもある。

アマ大会の最高峰だけあって出場者も強豪ぞろい。前アマ竜王の藤原結樹さん(招待)、アマ名人、朝日アマ名人で前回準優勝の横山大樹さん(招待)、支部名人の禰保拓也さん(沖縄)、赤旗名人の小山怜央さん(神奈川)他、加古川青流戦で優勝経験もある稲葉聡さん(愛知)、レーティング選手権で優勝の高橋英晃さん(静岡)などビッグネームが並ぶ。

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会場の様子

前夜祭には審判長の羽生善治竜王も出席。羽生竜王が出席する前夜祭は、撮影などで行列ができるのが常だが、「恐れ多くて話し掛けられない」との声が多いのはアマ強豪ならではだろうか。

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会場の様子

予選は2勝通過、2敗失格のリーグ戦。持ち時間は40分の切れたら40秒の秒読みと、アマ大会では長丁場だ。

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先にあげた強豪は順調に予選を抜けていったが、横山さんが1勝2敗で予選落ち。第12回朝日杯将棋オープン戦にも出場する庄司弘光さん(宮城)に逆転負けを喫した。昨年はアマタイトルの過半数を獲得する活躍を見せた横山さんだが、今回は不振に終わった。

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今秋に公開される映画「泣き虫しょったんの奇跡」。瀬川晶司五段の幼なじみでありライバルの渡辺健弥さん(神奈川)は10数年ぶりに全国大会に出場。仕事の多忙や子育てもあって大会から遠ざかっていたが、第9回アマ竜王戦で優勝経験もある強豪だ。久しぶりの出場も、本戦1回戦で坪井祐二さん(熊本)に敗れた。坪井さんは元奨励会で朝日杯で2勝をあげたことのある強豪だ。

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ベスト4以上は竜王戦への出場選考対象となるため、準々決勝は大きな一番だ。優勝候補の稲葉さんは桐山隆さん(栃木)に屈しここで敗退。桐山さんもアマ竜王ほか、数々の全国タイトルを取っている強豪だ。

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橋嵜卓万さん(鳥取)は竹下貴重さん(東京)に快勝してベスト4へ。続く準決勝、3位決定戦は敗れたが、鳥取からベスト4は初とのことだ。

前竜王の藤原さんは古作さんに昨年のリベンジをされてここで敗退。小山さんはベテランの北村公一さん(山口)に快勝で勝ち上がった。

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準決勝の片方は55歳の古作登さん(奈良)と48歳の桐山さんと、ベテラン同士の対決。終盤古作さんに勝ち筋が訪れたが、逃して桐山さんが競り勝った。感想戦で羽生竜王に指摘され、桐山さんは頭を抱える。もう片山は小山さんが橋嵜さんに勝ち、2年ぶりの決勝進出を決めた。

【決勝 46手目△8二飛まで】

決勝は相居飛車となり、後手桐山さんの持久戦志向に先手の小山さんが急戦を仕掛ける。しかし、1筋が緩手となり、後手ペースに。図から▲8三歩△同飛▲7四角が疑問で、△7三飛で先手の指し手が難しくなった。▲7四角では▲7二角と打つべきで、それなら後手十分ながらも難しい形勢だった。以下は手数が掛かったものの、桐山さんが駒得を生かす展開で逃げ切った。

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桐山さんは第8回、第9回と連覇しており、それ以来の優勝。22年ぶり3回目の優勝で、史上最年長のアマ竜王となった。「本当に優勝すると思わなかったので、驚いています。これまで竜王戦は全敗なので、良い将棋を指したい」と語った。

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左から森内俊之九段、古作さん(3位)、桐山さん(優勝)、小山さん(準優勝)、橋嵜さん(4位)、羽生竜王

渡部壮大

ライター渡部壮大

高校生でネット将棋にハマって以来、趣味も仕事も将棋な人。
将棋の月刊誌、週刊紙、書籍などの編集部に在籍経験あり。
アマチュア大会の最高成績は全国ベスト16だが、もう少し上に行けないかと日々努力中。

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