将棋コラム

飛車先からの攻めは続かない?金に逃げられたときの指し回しとは!【第40回 矢倉の崩し方】

飛車先からの攻めは続かない?金に逃げられたときの指し回しとは!【第40回 矢倉の崩し方】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2018年06月19日

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矢倉の崩し方

今回のコラムも、矢倉に対して4七銀、3七桂型から攻めていく指し方を見ていきます。それでは第1図です。

【第1図は▲4四歩まで】

いま、3五の地点で角銀交換が行われ、△3四歩に対して▲4四歩と打ち返した局面です。前回前々回のコラムでは、ここから△3五歩と銀を取った場合の変化を見ていきました。以下▲4三歩成△同金に▲4五桂がぼんやりしているようでも▲4一金、▲4四歩△同金▲5三銀、▲3三歩など、さまざまな攻めが残っているので攻めが切れない。これが結論でした。

では、今回のコラムでは第1図から△3三金寄と逃げた場合の攻め方を考えてみましょう。まず、ここでも弱気を出して▲2六銀は論外です。△4四金(第2図)と拠点の歩を払われて攻めが難しくなってしまいます。

【第2図は△4四金まで】

というわけで、ここでも銀を逃げる手はありません。では、△3三金寄に▲2四歩はどうでしょうか? △2四同歩には▲同銀△同金▲4三銀(第3図)と強攻して、現状の駒割りは角損ながら4二の角を取れば2四の金も取れる形なので、それなりにうるさそうです。

【第3図は▲4三銀まで】

▲4三銀に△2三歩と受けても▲3二銀成△同玉▲4三金が厳しい攻めになります。また、▲4三銀に対して△2五歩と上から受けるのも▲3二銀成△同玉▲4三金△4一玉に▲2五桂とすれば次の▲3三歩の垂らしも厳しいですし、▲3三桂成△同桂▲2四飛の狙いもあります。

では、▲2四歩と突けば先手よしなのでしょうか? ▲2四歩に対しては△3五歩と銀を取られる手もありますね。そちらも見ていきましょう。ここで▲4三銀と打つのは、△同金寄なら▲同歩成△同金に▲2三歩成で早くも終了となりますが、そうはうまくいきません。△2四歩とされ、▲3二銀成には△同玉、▲4二銀成も△同金で攻めが続きません。よって、▲2三歩成△同金上(第4図)までは必然です。

【第4図は△2三同金上まで】

第4図から、▲3四歩がぱっと目につきますね? △3二金なら▲4三銀、△3四同金なら▲4三歩成があります。しかし、△4四金と4筋の歩を払われてしまうと3四に拠点ができても持ち駒が銀だけではどうも攻めがつながりません。

では、第4図から▲4三銀はどうでしょうか? △3一角なら▲3二歩△同金▲同銀成△同玉▲4三歩成、△5三角は▲4五桂があります。△5一角と逃げても▲5二銀不成の追撃があります。△6二角には▲4三歩成で優勢。と、ここで打ちきってしまいたくなるところですが、△3四金直(第5図)と逃げられるとどうでしょうか? 

【第5図は△3四金直まで】

第5図から、▲4一銀不成は▲2三飛成△同玉▲3二銀不成△2四玉▲2三金までの詰めろですが、△3六歩と突き出されると3五への逃げ道が開くと同時に△2六歩と角筋を生かして飛車先を止める手も生じてきます。

第5図から▲3三歩は、△同桂▲4一銀不成に△2一銀と受けられてこれも続きません。よって、△3三金寄に対して▲2四歩は△3五歩と銀を取られてどうもうまくいかないようです。

次回のコラムでは別の攻め方を探してみましょう。

矢倉の崩し方

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。

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