将棋コラム

長谷川女流二段VS北村女流初段 長谷川女流二段の勝負術、終盤の粘りが光った実戦とは?【これがプロの技!】

長谷川女流二段VS北村女流初段 長谷川女流二段の勝負術、終盤の粘りが光った実戦とは?【これがプロの技!】

ライター: 池田将之  更新: 2018年06月04日

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これがプロの技!

第10期マイナビ女子オープンから長谷川優貴女流二段対北村桂香女流初段戦をピックアップしてみました。本局は相三間飛車から大乱戦となりました。

第1図は先手の北村女流初段が▲3七桂と跳ねたところです。

【第1図は▲3七桂まで】

先手は1歩得ですが、馬の位置は敵玉に近い後手に分があります。実戦は以下、△1八馬▲3八金△1七馬▲3五香△3四歩▲同香△4四馬と進みました。途中の▲3八金ではすぐに▲3五香も有力だったと畠山鎮七段は解説します。以下△4二金なら▲2五桂が厳しい一着になります。実戦は△3四歩の犠打から△4四馬がうまい手順でした。

第2図は▲6四成銀と寄ったところです。

【第2図は▲6四成銀まで】

後手は受けに窮したようですが、△9二玉▲7三成銀△8一香が鍛えの入った粘りでした。以下▲7四桂△8二香打▲7九金△7六飛成▲6二桂右成△5六歩(第3図)で勝負形に持ちこみました。

【第3図は△5六歩まで】

そこで▲同歩が安全でよかったのではと畠山七段。実戦は第3図から▲6一成桂△5七歩成▲同金△5六歩と進み、最後は後手の逆転勝ちとなりました。「北村さんがうまい攻めでリードしましたが、長谷川さんの勝負術、終盤の粘りが見事でした」と畠山七段は総括しました。

そして「二人は一局の将棋を大事に、丁寧に指していると思います。関西の女流棋士全般に言えるのですが、これが昇段の一番だ、というくらいに指しています。ただ、共にまだ若いので、思い切り指せばもっと勝率が上がると思います。いい手を指すより、手が伸びるという感覚をつかむことが成長するカギだと思います」と両者にエールを送りました。

これがプロの技!

池田将之

ライター池田将之

2010年からフリーライターとして活動開始。2015年まで将棋連盟モバイル中継記者。現在は新聞社に観戦記、将棋世界で「関西本部棋士室24時」などの記事を執筆している。

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畠山鎮

監修畠山鎮七段

棋士・七段
1969年6月生まれ。1989年、プロ棋士となる。関西奨励会の幹事を長きにわたり務め、現在の若手関西棋士の育成に貢献。 棋風は居飛車党で、攻め将棋を得意としている。著書に「横歩取りの教科書」「これからの相矢倉」(マイナビ出版)などがある。

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