将棋コラム

西田四段VS星野四段。西田四段がデビュー戦で見せた流れるような攻めとは?【プロの技】

西田四段VS星野四段。西田四段がデビュー戦で見せた流れるような攻めとは?【プロの技】

ライター: 池田将之  更新: 2018年05月24日

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これがプロの技!

今回は西田拓也四段のデビュー戦を紹介します。西田四段は年齢制限ギリギリで三段リーグを突破した苦労人です。16歳の若さで三段になりました。「なぜここまで苦しんできたのかは説明がつかない」と畠山鎮七段。少し考え「中終盤の力があるのに、序盤で神経質になりすぎていたことが三段リーグではマイナスに響いていたのかもしれません」と続けます。

西田四段の三間飛車に星野良生四段は引き角戦法で対抗しました。「三間飛車には珍しい作戦です。ゴキゲン中飛車に対する『超速』の創始者である星野四段らしい工夫です」と畠山七段。

第1図は△3一角と引いたところです。「普通は▲5八飛ですが、これには△5三角▲5五歩△同歩▲同角△4二玉(参考図1)が後手の予定だったのではないでしょうか」(畠山七段)。

【第1図は△3一角まで】

【参考図1は△4二玉まで】

本譜、図ですぐに▲5五歩△同歩▲同角と動いたのが機敏でした。今度△5三角なら▲5四歩と打ちやすい。よって実戦は△5三銀ですが、ここに銀を上がらせることで後手の構想を崩すことに成功しました。

そして第2図の▲8六歩で「大袈裟に言えば将棋が終わっています」と畠山七段は解説します。続く△同歩に対して▲5三歩が激痛です。

【第2図は▲8六歩まで】

やむなく後手は▲5三歩に同飛と取りますが、▲8六角△5二飛▲3一角成△同金▲5三歩△同飛▲8八飛(第3図)で後手は収拾がつきません。

【第3図は▲8八飛まで】

以下△7一金に▲8二角から8筋を突破した先手の快勝となりました。先手・西田四段の流れるような攻めで、玉を囲う前に決着がついてしまいました。

これがプロの技!

池田将之

ライター池田将之

2010年からフリーライターとして活動開始。2015年まで将棋連盟モバイル中継記者。現在は新聞社に観戦記、将棋世界で「関西本部棋士室24時」などの記事を執筆している。

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畠山鎮

監修畠山鎮七段

棋士・七段
1969年6月生まれ。1989年、プロ棋士となる。関西奨励会の幹事を長きにわたり務め、現在の若手関西棋士の育成に貢献。 棋風は居飛車党で、攻め将棋を得意としている。著書に「横歩取りの教科書」「これからの相矢倉」(マイナビ出版)などがある。

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