将棋コラム

名人戦第3局、対局前夜の大長考。佐藤天彦名人が悩んだこととはいったい?

名人戦第3局、対局前夜の大長考。佐藤天彦名人が悩んだこととはいったい?

更新: 2017年05月27日

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佐藤天彦名人に稲葉陽八段が挑戦する第75期名人戦七番勝負。第3局は長崎県西海市大島町にある「オリーブベイホテル」で行われました。

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リニューアルされたオリーブベイホテル。設計は著名な建築家の隈研吾氏。

開催地の大島町は長崎県の中部、西彼杵(にしそのぎ)半島の北西部にあり、以前は離島でしたが、平成11年に大島大橋が開通して地続きになりました。今回、関係者一行は長崎空港から送迎車で会場入りしましたが、ホテル近くの大島港から高速船に乗れば、30分足らずで佐世保港に移動することもできます。今回現地に訪れた東和男八段は、帰りにフェリーを利用したとか。のんびりした旅を好む方は、そちらがお勧めです。

オリーブベイホテルは2013年にリニューアルオープンし、過去には「大島アイランドホテル長崎」という名で名人戦が2回、竜王戦が1回行われています。対局前日の検分では、その当時に使用した3組の駒が用意されました。いずれも甲乙つけがたい逸品で、これには佐藤名人も大長考。なかなか決めきれず、最後は深浦康市九段が「では立会人の私が決めましょうか」と、やさしく促すひと幕もありました。ちなみに今回使用された駒は、第61期(2003年)名人戦七番勝負第3局▲森内俊之名人-△羽生善治竜王戦で使用されたものです。

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前日の検分の模様

今回の名人戦第3局は、全国一斉大盤解説会が行われ、現地でも2日間にわたって大勢の来場者がありました。解説は横山泰明六段を中心に数名の棋士が交代で担当。佐藤名人の師匠である中田功七段や、深浦九段と佐々木大地四段の師弟コンビが登壇する場面もありました。

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対局翌日には「大島造船所」を見学しました。大島の地を代表する日本最西端の造船所で、今回のオリーブベイホテルも大島造船所の系列会社です。工場の広さは約76万平方メートル。主にバルク船と呼ばれる運搬船を年間30隻以上造っており、1隻の建造には受注から約8ヶ月かかるそうです。その一方で農産事業では糖度8を超える、とても甘いトマトを生産しており、そちらはインターネット販売も行っています。

造船所のあとは「大島酒造」を見学し、いくつかの商品を試飲しました。大島は元々さつま芋が特産品で、それを原料に生まれたのが大島焼酎。今回現地の前夜祭、ならびに大盤解説会場では、佐藤名人の揮毫が入った記念ボトルが限定発売されていました。

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稲葉八段は普段、焼酎を飲むことは少ないそうですが、勝利の翌日、試飲しながら「美味しいですね」と感想を述べていました。

※写真は、いずれも撮影:夏芽

夏芽

ライター夏芽

2011年から関西を拠点にインターネット中継記者として活動。将棋は指すより見て楽しむタイプ。暇さえあれば書店の将棋コーナーに足を運んでいます。

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