将棋コラム

棋王戦五番勝負いよいよ開幕。A級最終局前の8回戦、一斉対局の結果は?【1月30日~2月5日の中継結果まとめ】

棋王戦五番勝負いよいよ開幕。A級最終局前の8回戦、一斉対局の結果は?【1月30日~2月5日の中継結果まとめ】

更新: 2017年02月06日

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日本将棋連盟モバイルにおける1月30日~2月5日の中継局の結果をまとめてお伝えします。王将戦七番勝負は久保九段が怒涛の3連勝、棋王戦五番勝負は千田六段が先勝、女流名人戦五番勝負は里見香女流名人がタイに追いつき、最終局へ。

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久保、3連勝で王将奪取まであと1勝

●郷田真隆王将-○久保利明九段

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郷田真隆王将に久保利明九段が挑戦する第66期王将戦七番勝負は第3局が1日(水)から2日(木)にかけて、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われた。本局では後手の久保九段が角道を開けたままの四間飛車を採用。郷田王将が1時間30分近い長考で角を換えると、久保九段は向かい飛車に振り直して互いに駒組みを進める。郷田王将は高美濃、久保九段は片銀冠の玉形から攻め合いになり、自玉を安全にして攻める展開に持ち込んだ久保九段がこの対局も制した。久保九段は怒涛の3連勝とし、郷田王将を一気にカド番に追い込んだ。第4局は2月13日(月)から14日(火)にかけて、岡山県小田郡矢掛町「矢掛屋」で行われる。

棋王戦開幕、挑戦者の千田が先勝

●渡辺明棋王-○千田翔太六段

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第42期棋王戦五番勝負がいよいよ開幕。棋王4連覇中の渡辺明棋王は、今シリーズに連続5期の永世棋王資格がかかる。挑戦するのは新鋭の千田翔太六段。予選を4連勝で突破すると、敗者復活戦のある挑戦者決定トーナメントを1局も落とすことなく突っ走り、予選から続けて10連勝で五番勝負に駒を進めた。振り駒の結果、千田六段の先手となって初手▲7八金から角換わりに進む。互いに右金をまっすぐ立って飛車を下段に引く、流行の形に構えると千田六段が盤上に角を放って先攻。渡辺明棋王も反撃に出て、戦いは激化していく。終盤は渡辺明棋王に有望な変化があったが、最後は千田六段が寄せきった。第2局は2月18日(土)、石川県金沢市の「北國新聞会館」で行われる。

岡田美術館杯女流名人戦、里見が勝って最終局に

○里見香奈女流名人-●上田初美女流三段

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第43期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負は挑戦者の上田初美女流三段の2連勝から里見香女流名人が1勝を返し、5日(日)に第4局が行われた。対局場は岡山県真庭市「湯原国際観光ホテル 菊之湯」。先手の里見香女流名人が7筋の歩を伸ばして三間飛車に構える間に、上田女流三段は1筋を突き越すという、第2局と同じ出だしで始まる。対して里見香女流名人が▲5八金左と手を変え、角交換後の△4五角に備えて6七の歩を守った。互いに駒組みを進めて里見香女流名人が美濃囲い、上田女流三段が片銀冠に囲う。6筋から戦いが始まって難解な攻防となったが、最後は里見香女流名人が押し切っている。対戦成績は2勝2敗となり、タイトルの行方は2月22日(水)に東京・将棋会館で行われる第5局に持ち越された。

竜王戦

2組

●鈴木大介八段-○木村一基八段

ランキング戦が進行中。▲鈴木大介八段-△木村一基八段戦は、鈴木八段が三間飛車から美濃囲いを明示すると、木村八段が居飛車穴熊に組む。鈴木八段は左金を前線に繰り出したが、木村八段がうまく飛車をさばき、手勝ちを収めた。

4組

●八代弥五段-○佐々木勇気五段

ランキング戦が進行中。▲八代弥五段-△佐々木勇気五段戦は角換わりで、互いに右金をまっすぐ立って飛車を下段に引く形に組む。角換わりらしい、盤面全体を使った押したり引いたりの戦いが展開され、最後は佐々木勇五段が抜け出している。

6組

●長森優作アマ-○脇謙二八段
○中島灯希アマ-●島本亮五段

ランキング戦が進行中。初戦を勝ったアマチュア2名が登場した。長森優作アマは脇謙二八段を相手に、先手ながら手損となる角交換をして、角換わりの後手を持つ形に進める。攻め合いの中で脇八段が長森アマの堅陣にうまく嫌みをつけ、最後はプロの貫禄を示した。中島灯希アマは島本五段と対戦。後手で角道を止めて四間飛車に構え、島本五段は急戦で迎え撃つ。中島アマは島本五段の攻めを受けて手番を得ると、厳しく反撃を決めて勝利を収めた。

順位戦(カッコ内はリーグ順位)

A級

●屋敷伸之九段-○森内俊之九段
●稲葉陽八段-○渡辺明竜王
●行方尚史八段-○広瀬章人八段
○佐藤康光九段-●深浦康市九段

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©名人戦棋譜速報

8回戦が一斉に行われた。▲屋敷伸之九段-△森内俊之九段戦は森内九段がゴキゲン中飛車に構えると、屋敷九段が超急戦の激しい順を誘い、森内九段も受けて立つ。早い段階で優位に立った森内九段、屋敷九段の粘りを許すも、最後は逃げ切った。▲稲葉陽八段-△渡辺明竜王戦は角換わりから、渡辺明竜王が右玉に組み直す。馬を作って優勢に進めていた渡辺明竜王、稲葉八段の勝負手にいったんは逆転を許したが、最後は寄りのない玉形を築いてから寄せきった。▲行方尚史八段-△広瀬章人八段戦は行方八段が最近、連採している横歩取りの▲3四飛~▲6八玉の手順で戦う。横歩取りらしい激しい攻め合いになり、激戦の末、最後は三段目に玉を逃げ出した広瀬八段が手勝ちを収めた。▲佐藤康光九段-△深浦康市九段戦は佐藤康九段が相矢倉3七銀型に組む。▲4六銀△4五歩の順に進み、佐藤康九段が新工夫を見せた。最後は1時過ぎまでかかった熱戦を佐藤康九段が制している。

改めて三浦弘行九段の措置についてアナウンスされた。詳細は、昨年12月27日(火)に日本将棋連盟公式ホームページのニュースに掲載の「第三者委員会調査結果を受けて」にあるが、以下のとおり抜粋されている。

・今期は三浦九段の5回戦以降の対局を「不戦局」とし、対戦相手にだけ「不戦勝」扱いで白星をつける(三浦九段については勝敗をカウントしない)。
・三浦九段の今期のA級残留は確定。来期はA級11位として対局を行う。これに伴い、今期のA級からの降級者は通常の2名から1名に変更される。来期の降級者は3名。

これを踏まえたリーグ成績は以下のとおり。

【7勝1敗】稲葉八段(9)
【6勝2敗】羽生善治三冠(1)、広瀬八段(7)
【5勝3敗】渡辺明竜王(3)
【4勝4敗】行方八段(2)
【4勝5敗】深浦九段(8)
【3勝5敗】屋敷九段(5)、森内九段(6)
【2勝6敗】佐藤康九段(4)

挑戦の可能性があるのは広瀬八段までの上位3人、降級の目が残っているのは屋敷九段、森内九段、佐藤康九段の3人という点はいずれも8回戦開始前と変わっていない。

C級2組

○村田智弘六段-●加藤一二三九段
○門倉啓太五段-●神崎健二八段
●中座真七段-○西尾明六段

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©名人戦棋譜速報

10回戦の前半戦が行われた。▲村田智弘六段-△加藤一二三九段戦は横歩取りで、加藤九段が8四飛型にして中原囲いに組む。加藤九段の中段の飛車角を巡って細かい手順が続き、加藤九段が攻めてきたところを村田智六段が厳しく反撃を決めて制している。▲門倉啓太五段-△神崎健二八段戦は相居飛車の力戦形で、神崎八段が8筋にと金を作ってポイントを挙げる。神崎八段が優勢に進めていたが、門倉五段がうまく体を入れ替えて1敗を守った。▲中座真七段-△西尾明六段戦は相掛かりから中座七段が攻める展開になる。西尾六段は丁寧に面倒を見てから厳しく反撃を決め、門倉五段と同じく1敗を守った。上位の成績は以下のとおり。

【8勝1敗】西尾六段(16)、門倉五段(37)
【7勝1敗】近藤誠也四段(49)
【7勝2敗】佐藤紳哉七段(14)、都成竜馬四段(50)
【6勝2敗】増田康宏四段(5)、三枚堂達也四段(7)、梶浦宏孝四段(12)、高見泰地五段(15)、佐藤和俊六段(21)、高野智史四段(48)

王座戦

二次予選

●山崎隆之八段-○豊島将之七段

各ブロックが進行中。▲山崎隆之八段-△豊島将之七段戦は相掛かり。豊島七段の縦歩取りを防ぐべく7七に上がった金を、山崎八段は8六へと繰り出して戦いが始まる。山崎八段に有望な変化もあったが、実戦は反撃の手番が回らず、豊島七段が攻め勝った。

王座戦二次予選

棋王戦 

第43期予選

○菅井竜也七段-●山本真也六段
○中村亮介六段-●中田宏樹

第42期五番勝負開幕前に各ブロックが進行中。▲菅井竜也七段-△山本真也六段戦は山本六段が序盤早々から意欲的な駒組みを見せ、袖飛車に構える。菅井七段は隙を突いてシンプルに駒得を果たし、緩みなく押し切った。▲中村亮介六段-△中田宏樹八段戦は中村亮六段が▲1六歩を突いたうえで先手番で角頭歩を採用。中田宏八段はそれを真っ向からとがめようと強気に戦ったが、先手有望の順に入り込んで中村亮六段が快勝している。

棋王戦予選

朝日杯将棋オープン戦

本戦トーナメント

●黒沢怜生五段-○村山慈明七段
○丸山忠久九段-●郷田真隆王将
○村山慈明七段-●丸山忠久九段

4人ブロックに分けての進行が佳境を迎え、ベスト4が出そろった。▲黒沢怜生五段-△村山慈明七段戦は黒沢五段の先手ゴキゲン中飛車に村山七段が角道を開けずに超速の構えを取り、6筋で銀が対向。村山七段は黒沢五段のさばきを許さずにペースを握り、厳しく攻めて寄せきった。▲丸山忠久九段-△郷田真隆王将戦は角換わりで丸山九段が流行の2九飛・4八金型に構える。郷田王将の囲いの弱点を突いた攻めが厳しく、丸山九段が攻め勝った。▲村山慈明七段-△丸山忠久九段戦は丸山九段の一手損角換わりから袖飛車に進む。丸山九段の玉に近い2~4筋で戦いが起こり、村山七段が難しい寄せ合いを制した。村山七段はベスト4進出を決め、準決勝で澤田真吾六段と戦う。もう一方の準決勝は広瀬章人八段-八代弥五段の組み合わせだ。

朝日杯将棋オープン戦本戦

新人王戦

●香川愛生女流三段-○梶浦宏孝四段
●都成竜馬四段-○千田翔太六段
●室谷由紀女流二段-○三枚堂達也四段

トーナメントが進行中。▲香川愛生女流三段-△梶浦宏孝四段戦は香川女流三段の位取り中飛車に梶浦四段が急戦で対抗する。梶浦四段は右の銀と金を続けざまに前線に進めて香川女流三段の飛車を押さえ込み、自分の飛車をさばいて一気に寄せきった。▲都成竜馬四段-△千田翔太六段戦は変則的な相掛かりから都成四段が攻め、千田六段が反撃するという展開。難しい戦いが続くなか、都成四段が放った手が詰めろにならず、千田六段が不詰めを読みきって制勝した。▲室谷由紀女流二段-△三枚堂達也四段戦は室谷女流二段の四間飛車に三枚堂四段が左美濃での対抗に工夫を見せる。1筋を突き越し、3一玉型で仕掛けてペースを握って押し切った。

新人王戦

トピック

岡田美術館杯女流名人戦第4局に併設して(第4局がなかった場合は単独開催)、非公式戦の第2回湯原あったまるオープン戦が行われました。女流棋士6人によるトーナメント戦で、特選局3局のリアルタイム中継と、残る2局は終局後配信という形でモバイル中継されました。女流名人戦第4局とあわせ、多くの女流棋士が一堂に会する貴重な機会になっています。優勝したのは山根ことみ女流初段。ここ1年ほどは負けが込んで自信を失いつつあったとのことですが、女流王位戦でもリーグ入りの活躍を見せ、またこの優勝が飛躍のきっかけになるかもしれません。(飛龍記者)

*写真は王将戦中継ブログ棋王戦中継ブログ岡田美術館杯女流名人戦中継ブログ名人戦棋譜速報より引用。

日本将棋連盟モバイル編集局

ライター日本将棋連盟モバイル編集局

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