甘やかしうどんに、レンコンいなり寿司。将棋マンガ「3月のライオン」に登場する、絶品料理の作り方

羽海野チカさんの大人気漫画「3月のライオン」。

将棋を題材にした漫画ですが、その中に出てくる料理があまりにおいしそうだということで注目を集めています。

そこで今回はさまざまな漫画に出てくる料理を再現されているマンガ食堂さまにご協力いただき、いなり寿司や鍋焼きうどん、冷やし白玉シロップなど、これまでにでてきたあかりさんの手料理と、その再現レシピをこちらでも紹介していきます。

甘く煮たおあげにレンコンと卵のそぼろ&ワサビ漬け...あまい、ピリ辛の幸せループ!絶品いなり寿司!

ひな祭りの日にモモちゃんの一言でつくることになったいなり寿司。

「甘~く煮たおあげに中にきざんださっくさくのレンコンとタマゴのそぼろとゴマをたーっぷり入れて...」なんてあかりさんの発言にテンションは最高潮。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

できあがったいなり寿司を、零にも食べさせてあげようとお重に入れて持っていくその途中で、零と義姉の香子のケンカに遭遇。お重ごと手渡す場面はひなちゃんの強さとやさしさにぐっときます。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

その後、家に持ち帰って香子がいなり寿司を食べて、ここで新たな事実が発覚します。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

「あーーでもこっちのはわさび漬けの刻んだのが入ってるんだ...」

そう、あかりさんは二種類のいなり寿司を作っていたのです。甘く煮たおあげにさくさくのレンコンと卵のそぼろにゴマを入れたものと、ワサビ漬けの刻んだものを入れたものの2種類。あまい、ピリ辛の幸せループは確かに止まらないでしょうね。

ちなみにお重の二段目には、野菜系のお総菜がこんもり。レンコンやきぬさや、こんにゃくが入った筑前煮に、ブロッコリーとオクラを茹でてごま油と塩であえたナムル風。

<(C)羽海野チカ/白泉社>

なんて幸せなお重なんでしょう!

と、いうことで、そのレシピをご紹介します。

■作り方

卵とレンコンのいなり寿司
      

1.油揚げは半分に切って熱湯でさっと油抜きし、水気を切ります。鍋に出汁、醤油、酒、砂糖、みりんを入れて火にかけ、沸騰したら油揚げを入れ、落とし蓋をして10分ほど煮てそのまま冷まします。

     

2.ボウルに卵2個と砂糖、塩を混ぜて熱したフライパンに流し、半熟になったら火からおろして、箸で混ぜつつ細かいそぼろ状にします。レンコンは細かく刻み、水、酢、砂糖、みりん、薄口醤油を熱した小鍋でさっと煮てそのまま冷まします。

     

3.寿司飯にそぼろ卵、汁気を切ったレンコン、すりごまをたっぷり混ぜ、甘く煮た油揚げの中にぎゅっと詰めます。

     

1.花わさびは3cmくらいに切り、塩もみして10分ほど放置。熱湯をかけ、すぐに冷水にとってよく絞ります。密閉容器に入れ、めんつゆに漬けて冷蔵庫で6時間ほど寝かせます。

     

2.生わさびを細かく刻んだものを、同様の手順で漬けます。

     

3.花わさびを細かく刻み、生わさびと一緒に寿司飯に混ぜ込んだものを油揚げの中に詰めれば完成!

     

ブロッコリーは小房に分け、オクラは塩をふってまな板の上で板ずり。鍋に湯をわかし、塩を入れてブロッコリーとオクラを色よく、歯ごたえが残る程度にゆでます。ボウルにゴマ油と塩を入れて混ぜ、ブロッコリーとオクラをよくあえます。

  

鍋にサラダ油を熱して鶏肉を炒め、レンコン、しいたけ、こんにゃく、ゴボウ、人参を加え炒めます。だし汁を加え、煮立ってアクが出てきたら取り除き、酒、砂糖、醤油、みりんを加え、蓋をして弱火?中火で煮ます。野菜に火が通ったら、ゆでた絹さやを入れて完成です。

おあげと天ぷらの一緒のせ、真夜中まで頑張る人の夜食にもってこい【甘やかしうどん】


高校受験のための勉強に励むひなちゃんとそれに協力する零に、あかりさんがふるまった「甘やかしうどん」。

鍋焼きうどんで、天ぷらとキツネ、「おいしいもの」がダブルで乗った究極の夜食。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

「ふわっふわに煮込まれたとろける天ぷらに、更にとなりにじゅわっとお汁のしみたあま~いおあげさん!!「おいしいもの」のとなりにまた「おいしいもの」っっっ!!」という、ひなちゃんの台詞だけでおなかが鳴りそうになります。

川本家に代々伝わるこの料理、食卓に出す際は、あかりさんの「甘やかされたいヒトはいますかぁ?」の合言葉も忘れずに!

■作り方

  

1.大判の油揚げを斜め半分に切り、熱湯で油抜きしてから水、酒、みりん、砂糖、醤油で甘辛く煮ます。

     

2.エビは揚げる時曲がるのを防ぐために下処理して小麦粉をまぶし、コロモにつけます。今回の天ぷらはコロモの厚さが重要なので、油で揚げる際、エビを投入してから菜箸で天ぷらのタネをパパッと飛ばして後からまとわせる「花揚げ」で。

     

3.うどんのつゆはかつお(&昆布少々)、みりん+砂糖、濃口醤油でそばつゆっぽく濃い目&甘めに仕上げます。

  

4.別の鍋でうどんを指定時間どおりゆでたら、つゆを入れた土鍋に投入し、おあげと天ぷらを入れてフタをし中弱火に。沸騰したら弱火にして4~5分煮込んで、最後にネギと紅白かまぼこを乗せて、出来上がりです。

いくら、ゴマ塩ユッケ、エビアボカドマヨネーズ!にぎやかで華やかな手巻きずし!

第11巻からは手巻きずし!

3姉妹の父親との緊張感ある対峙のあとの、零と川本家のなごやかな団らんの場面。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

机の上いっぱいに広がる、キラキラの具材。なにから食べていいかわからないくらい、にぎやかで華やか。

「大人はちょこちょこつまんでお酒が飲めるし 子供たちは好きなモノを自由に食べられるし」という台詞どおり、すべての人の要望を満たすようなパーフェクトな団らんごはんなのかもしれませんね。

■作り方

     

マグロを粗く切ってからサラダ油を適量入れ、混ぜるようによく叩きます。みじん切りしたタクアンと合わせて完成。

     

基本トロタクと同じ要領で、こちらはごま油とにんにく、塩でたたきます。

  

イカの刺身と納豆を混ぜるだけ。

ツナ缶のツナとみじんぎりした玉ねぎをマヨネーズであえます。


みょうが、大葉、いくら、柚子胡椒、わさびと盛り合わせて「川本家手巻き四天王」セット完成。


     

ゆでエビ、角切りにしたアボカドをマヨネーズであえます。

  

その他、甘めに焼いた卵焼きは、魚肉ソーセージ、コーンと一緒に盛り合わます。 

  

おつまみにもなる刺身はマグロ、サーモン、ほたて、イカ、薬味として白髪ねぎを準備。

     

箸休めにも具材にしてもいけそうな、レンコンのきんぴら、ポテトサラダ。

  

最後に、海苔は普通の手巻き用と韓国海苔、2種類そろえれば準備万端です!

夏の夜にはもってこい、さっぱりした梅シロップとぷりぷりの白玉団子【冷やし白玉シロップ】


最後に紹介するのはデザート。商店街の夏祭り出店用のデザートメニューを任された3姉妹が考えた冷やし白玉シロップです。

「屋台でパアッと売るにはいいだろう」と祖父のお墨付きをもらった間違いない一品。


<(C)羽海野チカ/白泉社>

さっぱりとした梅シロップの甘酸っぱさに白玉のぷりぷっりの食感は、絶品。

シロップにこってり甘いミルクティーはどうか、それなら白玉だけでなくブラックパールタピオカもアリでは、などなど......さまざまなアイデアも盛り込まれているこのデザート。簡単なのでぜひ一度試してみてください。

■作り方

     

1.鍋に水をたっぷり沸騰させ、ブラックタピオカを1時間ほどゆで、冷水にさらしてザルにあけておきます。

     
2.ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ入れて耳たぶくらいの固さにまとめます。

     
3.白玉粉を棒状にのばし、小さめのお団子にします。

     
4.たっぷりのお湯に投入し、浮き上がってきてからさらに1分ほどゆでます。その後、氷の入った冷水にとってきゅっとしめます。

     
5.シロップとして、市販の梅の生しぼり液をガムシロップやハチミツで甘く味付けしたもの、アッサムなどミルクティー向けの茶葉を濃いめに抽出して牛乳で割り、グラニュー糖で甘くして冷蔵庫で冷やしておいたものを用意します。それぞれに白玉、タピオカを入れて完成です。




いかがでしたでしょうか。

読んで面白い、作って楽しい、食べておいしい。「3月のライオン」の魅力はこんなところにもあるんですね!

ぜひみなさんも一度作ってみてください!

*本文中のレシピ・料理写真は、マンガ食堂さまよりご提供いただきました。

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