とにかく30局を目指そう。将棋覚えたての超初心者が、指す前に覚えたい3つのこと

とにかく30局を目指そう。将棋覚えたての超初心者が、指す前に覚えたい3つのこと

ライター: 佐藤友康  更新: 2016年11月30日

駒の動かし方・将棋のルールを一通り覚えたら、次はいよいよ実際に指す段階ですね。本当に将棋を覚えたての「超初心者」の方が、楽しく指すために最低限覚えておきたい3つのポイントをご紹介します。

1.習うより慣れろ!目指せ30対局!

  • 実戦に勝る学習なし、身体で覚える将棋のルール

駒の動かし方とルールを覚えたら、まずは1局指してみましょう。これまで知識として身に付いている将棋を、いよいよゲームとして楽しむ段階です。いざ指してみると、駒を取れるのに気づかなかったり、うっかり取られてしまったり、駒を成ることを忘れてしまったり・・・学ぶことと、学んだことを実戦で指すことがこれほど違うのかと気づきます。将棋を「指して楽しむ」という感覚を味わってください。

  • 探せばどこにでもいる!? 対局相手と将棋ゲーム

将棋人口は1000万人とも言われますから、ルールを知っている人は意外と身近にもいます。友人や職場の同僚・上司などに声をかけてみれば、将棋の相手が見つかるかもしれません。また、近年はコンピュータやスマートフォンのアプリも充実しているので、無料でもオンライン対戦などで将棋を楽しむことができます。「将棋 アプリ」と検索してみましょう。入門としては、「ぴよ将棋」や「ハム将棋」などはおススメです。

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  • デモンストレーションは勝ち負けにこだわらない

トランプや他のゲームのように、まずはデモンストレーションという感覚で指すことが大切です。駒を動かす・取る・取られる・成る・持ち駒を打つ・・・等を体験していきましょう。ルールをよくわかっていなかったり、曖昧だったりする場合もあると思いますが、しっかり覚えてもらって正しいルールで将棋のデモンストレーションを楽しみましょう。特に最初の5局は勝敗にこだわらず、新しい発見を楽しんでいってください。

  • 初勝利はすぐそこに!? 目指せ30対局!

5局ほど指してくると、おおよそ将棋のルールが身に付いてきます。この段階になった後は、実際に対局してみましょう。後述しますが、同じぐらいのレベルの人や、最近始めたばかりの人と指すことをおススメします。攻めたり、守ったり、先の展開を考えて指してみましょう。これまでに本で読んだ知識が役に立つかもしれません。目安として、2ヶ月の間に30対局を指してみましょう。30対局を重ねるうちに、最初の1勝が見えてきます。初勝利はめちゃくちゃ嬉しいものです。

2. 勝ったり負けたりすることが大切。同じぐらいのレベルの人と指そう!

将棋は対戦相手選びも重要で、特に初心者のうちは楽しく指すことが大切です。「目指せ30局!」を楽しく指せる相手とはどんな人で、どう探せばよいのでしょうか??

  • 運の要素はないが、ミスも将棋のうち

将棋には運の要素がありませんから、偶然勝てるという可能性はとても低いです。覚えたばかりの初心者が、いきなり上位者に勝つのは非常に大変です。いきなり攻められて一方的に負けてしまうと、将棋の面白さは味わえません。同じような読みをする、あるいは同じようなミスをする、同じぐらいのレベルの人と指すのが面白いのです。

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  • ピッタリな対局相手はどこにいるのか?

将棋好きが集まる場所として、将棋道場、将棋教室、社会人サークルなどがあります。インターネットで、「将棋 地域名 初心者」と検索すると、初心者向けの活動をしている団体を見つけることができます。そういう場所に行ったときに、「初心者で同じぐらいのレベルの人と指したい」ということを伝えましょう。初心者向けの講座やイベントもあるので、お友達と一緒に将棋を始めるのもいい方法ですね。全国の将棋教室は、コチラから探すことができます。

  • 対局後は感想戦をオープンマインドで

対局後に今指した相手と、指したばかりの一局を振り返ることを「感想戦」と言います。対局の度に感想戦を行うのが将棋の文化です。たとえ初心者同士であっても、対局後は感想戦で一局を振り返ってみましょう。全部の指し手は覚えていないかもしれませんが、一生懸命考えた局面は、なんとなくでも覚えているものです。積極的にオープンマインドで意見交換していきましょう。対局相手だけでなく、上位者に意見を求めるのも役に立ちます。感想戦こそ、上達への近道です。

3.継続と共有が上達の秘訣。将棋仲間と一緒に楽しもう

新しいことを始めるときには、一緒に楽しめる仲間の存在はおおきいですよね。将棋も同じですから、将棋仲間を作って、仲間と一緒に楽しんでいきましょう。

  • 継続と共有が上達の最大の秘訣

将棋を継続的に楽しむには、将棋仲間を作ることも大切な要素です。将棋に触れる機会を多く持ち続ければ、将棋を身近なものと感じられるようになり、その結果、自然と上達につながります。また、仲間がいれば、覚えた戦法や学んだ方法を実体験とセットで聞けます。初勝利の嬉しさや逆転負けの悔しさなど、感情や経験を共有してみましょう。そこから得られる学びこそ、上達の秘訣です。

  • 将棋仲間はどこにいる?

全国あらゆるところに将棋道場、将棋教室、社会人サークルがあります。前述の通り、『将棋 地域名 初心者』などで検索してみましょう。新たな将棋仲間は嬉しいものですから、温かく迎えてくれることでしょう。

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  • 指すだけじゃない! 「将棋イベント」に集まる将棋ファン

対局をするだけが将棋ではありません。プロ棋士が参加するイベントも多く開催されており、それを見に行くのが好きな人もたくさんいます。イベントは、将棋連盟のサイトのイベント一覧にも記載されており、随時更新されています。お近くで開催される、気になるイベントに参加されるのもよいでしょう。集まっているのは将棋ファンばかりですから、そういったイベントに行き、楽しみつつ将棋仲間を見つけるのもひとつの方法ですね。

楽しむことを第一に! 棋力は後からついてくる

将棋を覚えたら、どんどん指して勝ちたいと思いますが、まずは将棋を心から楽しんでほしいと思います。将棋に親近感を感じて、楽しく指していくうちに、自然と実力がついてきて、徐々に勝てるようになっていきます。まずは仲間作りと30対局&初勝利を目指して、楽しんでください。

佐藤友康

ライター佐藤友康

3歳から将棋に触れ、将棋とともに幼少期を過ごすものの、途中、長い長いブランクを経て、27歳で将棋復活。 2015年4月より、池袋で20代・30代に向けた将棋普及活動『将Give』を主催・運営する。 将棋の楽しさ・面白さ・奥深さに深く感動し、将棋普及と将棋を通じた社会貢献・人間的な成長の応援を使命とする。

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